お墓、そしてお寺さんの確認
Jさん夫婦は子供がいません。そして、夫であるJ男さんは痴呆がひどく、グループホーム暮らしです。 妻J子さんは、ご自分が連れ合いを残して先立った場合に備え、かつ今現在身近に頼れる人がいないことを補うために、財産管理契約と任意後見契約を結ばれました。
J子さんによれば、随分前に、少し電車で行った隣の県にお墓を用意しているとのこと。そして、今やその場所を覚えているのは、J子さん自身だけ。これは急いで一緒に訪れて場所を確認し、いざという時にスムーズに納骨できるように備えなくてはなりません。J子さんの案内で、お墓に行き、墓石も立てられていることを確かめました。
後日、今度はJ夫婦宅に読経に来てくれているお寺さんがあるということなので、そこのお坊さんに挨拶に行きました。お墓は公開墓地で宗派には関係がなく、またJさん夫婦には菩提寺もなかったので、日頃お付き合いのあるお寺で、希望に沿ったひっそりとしたお葬式をあげてもらいたいという希望を伝えておくためです。
銀行口座などの財産のこと、あるいは病気や介護保険のことに目が行きがちですが、身寄りがない方の場合、お墓やお寺のことはご本人以外に情報提供者がいません。ご本人が話してくださる間に、しっかりと確認しておくべき事項の一つです。